職員室の裏側

教員歴12年になるひらしぃです。現役高校教員が色々な記録をしていきます

【部活は必要?】生徒を潰す部活動の実態 ー前編ー【不要?ボランティア?】

学校の一番の楽しみが

放課後の部活!

 

そんな生徒も先生も

少なくありません。

 

私も今は

卓球部の顧問になるという

自分の夢を叶え、

生徒と一緒に練習したりすることも

あります。

 

部活を指導したくて

教員になった!

 

一昔前はそういう先生は

非常に多かったです。

 

特に強豪校は

熱心に指導する

ベテランの方が

たくさんいたりします。 

 

 

しかし、

 

生徒たちはどんな理不尽なことでも

それを乗り越えることによって成長する!

 

こんなトンチンカンなことを、

大真面目に叫んでいる

ちょっとイタいベテラン先生も

恐ろしいことに未だ数多く存在しています。

 

なぜ彼らがそういう考え方を

してしまうのかというと、

結局自分がそうされて

育ったからです。

 

残念なことに

彼らはその方法しか知らない。

 

なぜならそれしか経験していないし、

社会で働いたこともないので、

社会的な常識がかけているのです。

 

これは学校の働き方の仕組みに

大きな問題があると言えます。

 

 

 

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私たち教員は

学校という閉鎖空間で仕事をしています。

 

ここでは社会との繋がりを

断絶されています。

 

だから余暇の時間等を使って

上手く社会と関わるように

工夫していかないと、

社会の常識を知らないまま

ずっと学校と家庭だけで

過ごしていくことになります。

 

これは非常に恐ろしいことです。

 

こんな生活は何十年も続けていれば、

自分が一番偉いと勘違いする

井の中の蛙にまっしぐらです。

 

この凄まじく流動的な現代社会で

何十年と同じことをしているというのは

非常に危ないことです。

 

数年先も読めない今、

子供達にとって何が重要なのかを

常にアンテナを高くして

感じ取ることが、

これからの教員にとって

とても大切なことだと思います。

 

 

だからこそ、

教員は積極的に

外の世界に出ていかなくてはいけないし、

教員の兼業化を推進していくべきと

思っています。

 

 

さて部活に話を戻します。

 

学校の部活動は本来、

教育活動の一環であるべきで、

スポーツや文化活動を愛し、

一生懸命に取り組む気持ちを育みつつ、

仲間たちとの交流を深めるためのものと

私は理解しています。

 

もし大会の結果を最重要視し、

ある種目単体の能力を極めたいのなら、

その道の専門家に

指導を委ねるのが有効であり、

私たち教育者が本来やるべき

子供達の学習や生活指導を疎かにしてまで

(しかも経験のない競技の顧問も多い中)

教員が部活を指導するというのは

本来の意義から離れていると

言わざるを得ません。

 

さらに悪いことに、

部活に依存しているベテランの多くは

生徒の部活以外の活動を認めない

 

「社会経験を積むためアルバイトがしたい」

 

「国家資格に挑戦するため、

放課後は勉強がしたい」

 

「学校外でフットサルチームに入りたい」

 

こんな生徒たちのチャレンジ精神を

部活一つに専念しろ

という一言で踏みにじる場面を

数多く見てきました。

 

彼らの理論は

「部活一つのこともできないのに

そんなにいくつもやっても無駄。」

です。

 

社会に出たことのない人間の

典型的な考えだと思います。

 

生徒を無理やり学校に縛り付け、

挙げ句の果てには

肝心の部活の競技を

嫌いにさせてしまい、

(ひどい場合には部活が原因で

学校に来れなくなる生徒まで

出る始末)

本来の教育活動とは

真逆の結果を量産してしまっているのです。

 

そもそも教員の

メインコンテンツは

授業や生活指導、

進路指導といったもので、

あくまで部活動は副次的なもの、

入学者特典のようなものであり、

学校生活で最優先されるべき

ものではありません。

 

しかし、

その辺を勘違いしている教員は沢山います。

 

優先すべき自身の仕事をせず、

部活動にうつつを抜かす教員も少なくないのです。

 

さて、 

ここがダメだー

あそこがダメだーと、

言ってきましたが

言うだけなら簡単です。

 

ではどうやって現状を

打破すればいいのでしょうか。

 

 

それは行動することです。

 

まだまだ世の中は

部活=善

という考え方が

大半を占めています。

 

しかし、

実際にはそうじゃないんだよ、

ということをたくさんの人に知ってもらうこと。

 

そして、

「部活は学校と切り離すべき」

と考える人が大半になれば、

必ず教育は変わります。

 

だからこういう話を

あなたもぜひ周りの人たちと

してみてください。

 

 

誤解して欲しくないのは、

僕は決して部活が嫌いなわけじゃないし、

むしろ生徒たちと

部活で卓球ができるのが

至福の時間です。

 

だから部活が嫌いだとか、

部活を完全に無くして欲しいとか

思っているわけではないです。

 

これまで様々な部活の

顧問を経験してきて、

そして色々なシーンを体験して

部活によって生徒の成長の機会が

奪われている現状に、

「部活と学校は切り離すべき」

という考えに至りました。

 

具体的には、

放課後の学校の体育館やグランドを解放し、

チームのコーチを一般から募集して

活動をすれば良いのです。

 

そしてただ学校を使用するのではなく、

例えば近くの学区の学校同士で

1箇所に集まってチームを作れば、

生徒同士の横のつながりができ、

普段の学校生活とは異なる

色々な学校の生徒で活動ができれば、

生きる力を育むことにもなります。

 

また、

一般からコーチを募集することによって

新しい雇用も増え、

また部活指導をしたい教員も本業とは別の仕事として、

副業として活動するのもありだと思います。

 

 

いかがでしょうか?

 

学校と部活を切り離すと

メリットが多いと思いませんか?

 

 

私はぜひ、

学校と部活を切り離し、

より生徒たちの為になる

教育の形を目指していきたいと思います。

 

 

ただ、

このシステムを作るにあたり、

非常に大きな問題があります。

 

それは

高体連

そして

高野連

の存在です。

 

この二つの組織が

今の形で動いている限り、

部活動問題は解決しません。

 

後編では

その理由について

考えてみたいと思います。 

 

 

 

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【生徒はお客様?】生徒・保護者が神様では無い理由【先生はサービス業?】

保護者から学校への注文、

どこまで聞いてあげれば

いいのでしょう? 

 

まあ私の周りでは

あまり聞きませんが、

教員に対してたくさんの

注文をつけてくる保護者がいるのは

事実です。

 

「成績表を子供に渡すのではなく

自宅に送ってくれ」

 

「数学は〇〇先生では無い人にしてくれ」

 

「子供が起きれないから

モーニングコールしてくれ」

 

などなど、

自分の都合しか考えないような

要求をされることがあるようです。

 

もちろんそれは極一部の例であり、

大半の保護者はもっと常識的で

協力的な対応をしてくれますが、

中にはモンスターペアレント(?)

のような人もいないわけではありません。

 

学校や教員に非がある場合、

クレームは甘んじて受け入れ、

今後の改善に繋げなくては行けません。

 

しかし、

自分勝手なクレームは

仕事の妨害に他ならず、

悪しきお客様意識が

大人に根付いている

と感じることがあります。

 

そもそも私たちにとって

生徒や保護者は

お客様なのでしょうか?

 

この辺を今日は

考えてみたいと思います。

 

 

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教員にとってお客さんとは

誰なのか?

 

一度この話題で

友人と議論になったことがあります。

 

 

友人が言います。

 

「生徒に対してサービスを行なっているわけだから

先生にとって生徒が顧客とも言えるんじゃないか。」

 

なるほど、

しかしどうしても

生徒=顧客

というのは私にはしっくりときません。

 

確かに見方によっては

教室という場

授業というコンテンツ

生徒に提供している以上、

これは生徒に対して

サービスを行なっているように

見えます。

 

しかし、

それに対して生徒たちが

お金を支払っているわけではありませんし、

私たち教員も生徒をお客様として

扱っているわけではありません。

 

ではお金を払っている

保護者はどうでしょうか?

 

確かに保護者なら

税金というサービス料を

政府や自治体に支払っています。

 

しかしこれも、

義務教育は元々

授業料はありませんし、

高校も就学支援金制度により、

世帯年収910万円の家庭は

大きな補助が得られています。

 

私には生徒や保護者が

お客さんというのは

どうしてもしっくりきません。

 

しかしどんな仕事にも

必ずお客さんは存在するもの。

 

じゃあ私たち教員のお客さんとは

誰なのだろう?

 

 

それからじっくり考え込んだ

私に浮かんできたのは

地域の人たちでした。

 

 私たち教員は地方公務員であり、

地域の方達の税金でお給料をいただいています

 

だから

私たちにとって

地域の人たちがお客さんになりそうです。

 

でも、

私たちが地域の人たちに提供している

商品って何なのだろう?

 

もしかして、

生徒?

 

 

そう、

驚くことに

私の考えをまとめると、

 

お客さん=地域の人たち

 

商品=生徒

 

と考えるとしっくりくるのです。

 

誤解して欲しくないのは

私は生徒を「商品だ、道具だ」

と言いたいのでは決してありません。

 

ただ間違い無いのは

子供達を社会に出てからも

生きていけるように育てていく、

そんな人間を作っていくことが

私たち教員の大きな使命であり、

役割なのです。

 

自動車のトヨタをはじめとして

ものづくりの会社では

「ものづくりは人づくり」

という格言があります。

 

ものづくりを真摯に

全力で行なっていくことによって

人間というのは作られていくのだそうです。

 

私たち教員の仕事は

学校生活を通して人づくりをしていくこと。

 

ただ、

この人づくりという仕事には

正解はありません。

 

教科書や学習指導要領といった、

マニュアルのようなものはありますが、

これに従っているだけでは

量産型ロボット人間を作るだけです。

 

残念ながらこれからの時代、

量産型では生きていくのが

大変な時代になってきています。

 

これからは

一人一人が違う個性を生かす、

得意同士を組み合わせながら

新しい価値を作り出していく時代です。

 

こんなめまぐるしい時代に

私たち教員はどう生徒と向き合って

行けばいいのでしょうか?

 

実は正解に近いことが

新学習指導要領にはあります。

 

それがスローガンのようになっている、

「主体的で対話的で深い学び」

です。

 

これを学校全体で実践し続ければ、

生徒それぞれの個性を伸ばすことができ、

社会で生きていくための力が

育まれていきます。

 

ただ残念ながら、

では具体的に何をすればいいのかまでは

学習指導要領では言及していません。

 

私たち教員が考えなくてはならないのです。

 

そう、

私たち自身が考えて実践していくのです。

 

今の教員の仕事は、

正解のない混迷と

だからこそ自分で考えて

チャレンジし続けるバイタリティが必要な

非常に大変でやりがいのある時代が到来しているのです。
 

 

そんな時代に

私たちが何をしていけばいいのか、

私も色々と実践しながら

情報発信を続けていきたいと思います。

 

 

 

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【教員志望者必見】教諭?講師?実習助手?何が違う?【教員の職種の違い】

学校の先生と一口に言っても、

実はその肩書きには色々なものがあります。

 

一般的に知られているのが

「教諭」ですが、

そのほかにも

「常勤講師」や「非常勤講師」、

実習助手」など

様々な職種があります。

 

生徒目線では違いがわかりづらいかと

思いますが、

教員を目指す方は

ぜひ知っておいて欲しいです。 

 

今日は

教員の肩書きの違いについて

お話しします。

 

 

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①教諭

 

教諭とは、

教員免許状を持っていて

正規に採用された教員のことを言います。

 

公立学校の場合は公務員となります。

(私立の場合は違う)

 

一般的な先生のイメージとしては

教諭をさすことが多いと思います。

 

 

 

②講師

次に多いのが「講師」と言う

職種ですが、

講師は一言で言うと、

臨時採用の教員のことを言います。

 

正規では無いので

任期付き(6ヶ月以下)での雇用になりますが、

更新すれば継続して仕事ができます。

 

仕事の内容は教諭と同等で、

違いはほとんどありません。

(学校によっては担任等、

一部の仕事に制限がある場合があります。)

 

また、講師は

「常勤講師」と「非常勤講師」に

分類されます。

 

常勤講師はフルタイムの講師。

 

非常勤講師は授業の時間だけ

出勤してくる講師のことを言います。

 

生徒からしてみると

常勤講師は教諭と同じことをしているので、

はっきりと見分けはつかないと思いますが、

非常勤講師は

明らかに学校にいる時間が短いので、

生徒たちにもわかるかと思います。 

 

他にも

「特別非常勤講師」と言う職種も存在していて、

これは教員免許を持たずに

非常勤講師をする者を言います。

 

民間企業で働いている方を学校に招き、

授業をやってもらうことを目的としています。

 

私の学生時代にも

週4日は会社で働いて、

1日だけ学校で授業を

されている先生がいました。

 

専門教育に関して言えば、

学校の先生よりも

現場で働いている方のほうが

実践的で最新の情報がわかるので、

こういう職種も必要なのです。

 

(なお、常勤講師は一般職地方公務員として

扱われますが、非常勤講師は公務員ではありません。

また、一般的には非常勤講師は

担任や部活の顧問は持たず、

校務分掌もありません。

職員会議等の放課後の仕事に参加する義務もありません。

ただし人手不足の学校では、

こっそり色々な仕事が回されることもあるようです。) 

 

 

実習助手

私が工業高校の教諭であるためか、

実習助手の先生とはいつも一緒に仕事しているし、

非常に馴染み深い職種です。

 

実習助手とは

その名の通り、

授業における実習の手助けをする職種のことです。

 

例えば実業高校(工業、商業、農業、水産等)の場合、

カリキュラム上、

「実習」の授業が多いので、

実習助手が相当数必要になります。

 

また、理科や家庭科等でも

実験・実習は存在するので

これらの科目でもある程度の人員が

必要となります。

 

実習助手は本来、

授業の手助け(準備や段取り、授業のフォロー)が

仕事なのですが、

学校によっては(と言うか私が知っている学校は全て)

教諭や講師ではなく実習助手だけで

実習を指導したり、

校務分掌や部活動顧問でも非常に大きな

存在感を持つことがあります。

 

おそらく、

学校によって待遇や仕事内容が

最も大きく違う職種であると思います。

 

ちなみに、

実習助手は「教員免許」を必要とせず、

教職員としては珍しい職種になります。

 

だから私の周りでも、

民間から教員に転職したいけど、

教員免許を持っていないという人は、

まずは実習助手になり

夜間や通信などで教員免許を取得し、

教員採用試験を受けるというケースもあります。

 

自治体によって異なるようですが、

実習助手は経験年数が増えると、

「実習教諭」とか「実習教員」とか

肩書きが変わることがあります。

仕事内容は変わりませんが、

待遇が変わります。)

 

④その他

他にも直接授業を行なったりはしないけれど

学校での仕事は色々とあります。

 

保健室で生徒たちの健康を守る養護教諭

学校の図書室の仕事を引き受ける図書館司書、

学校のお金や各種手続きを仕事とする学校事務、

生徒が安心して学校生活を送れるよう

学校の設備メンテナンスを仕事とする学校用務員など、

学校では様々な人たちが働いています。

 

学校の仕事といえば

誰もが教員をイメージすると思いますが、

その働き方は色々とあるのです。

 

 

ちなみに、

教師

と言う言葉をよく目にしますが、

私たち学校の教員が

自らを「教師」と称することは

ほぼありません。

 

「教師」と言うと、

「尊敬」や「敬われる」対象としての

意味がついてくるからです。

 

だから、

世間一般的に学校で先生をしていることを

「教師」と読んでいるだけであって、

正式には

「教師」と言う肩書きや職種が

あるわけではありません。

 

だから逆に

私たち学校で生徒に教える仕事をしている者は、

「教師」を目指して

頑張らねばなりませんね。

 

 

 

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【新型コロナ】臨時休校で先生たちは何をしているの【ちょっと早い春休み?】

日本中の学校の休校を

巻き起こした今回のコロナ騒動。

 

ニュースのコメントや

ツイッターを見ていると、

かなり突発的な政府の方針に

戸惑いや憤り声が

多数を占めているように思います。

 

私たち教員も、

突然のことに

現場もかなり動揺していました。

 

特に卒業式や高校入試の直近ということもあり、

果たしてこれらを実施できるのか、

非常に不安でした。

 

あの混乱から1週間が過ぎ、

今はだいぶ落ち着きを取り戻しましたが、

生徒たちがいつから登校できるのか

いまだ不明です。

 

さて、

今学校の先生たちは

何をしているのか?

 

多分、

世間の方々には

あまりイメージが

つかないかもしれません。

 

「授業が無いから

先生たちも休めるの?」

と言う声もたまに聞こえてきます。

 

しかし、

もちろん平日は、

通常と変わらず勤務しています。

 

 

 

今日は一斉休校における

教員たちの現状を

お伝えしたいと思います。

 

 

 

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「生徒がいないから

学校でやることないんじゃないの?」

 

そう思われる方も

いるかと思います。

 

確かに我々のメインの仕事は

生徒を相手とするものなので、

授業の負担は今はありません。

 

しかし実は私たちはいつも、

生徒がいない時に

多くの段取りや

事務仕事をしているのです。

 

たとえば、

私のところでは

今週は高校入試があったので、

入試の準備や段取りをしていました。

 

例年なら生徒たちがいるので、

放課後に段取りをしていたのが

今年は日中のうちにやったこと、

あと前日には生徒たちの手を借りる面も多く、

生徒たちの荷物も全て持ち帰らせ、

完璧に綺麗な状態で入試日当日を迎えることが

できていましたが、

今年は校内の清掃から教室の配置、

また突然の休校だったので、

生徒たちの置いていった荷物があったりと、

職員一丸となって準備を進めました。

 

今は無事に入試も終わり、

教員で分担して採点作業が

終わったところです。

 

あとは当日欠席者の追試験、

合否の判定会議、

必要に応じて追加募集と

その試験、

そして合格発表と

合格者招集などで

入試の仕事は終わりになります。

 

結構まだまだやることがありますね^^;

 

入試以外の仕事で

これから最も時間がかかるのが、

「指導要録」の作成です。

 

指導要録とは

生徒の成績の他、

やっている部活動や委員会他、

取得資格や学校内外の活動を記録したり、

出欠や遅刻早退、

その他所見などを記入した、

生徒のデータベースのようなもの。

 

この指導要録は

最長で20年間保管と

決められています。

 

で、この指導要録なのですが、

長期で保管することになっているためか、

やたらと書体や言葉使いに厳しい。

 

句読点は全角カンマを使うこととか、

数字は半角を使うこととか、

あと欠席の理由の書き方とか

かなり細かく言われます。

 

しかもこれを元に

調査書(内申書)を作成したりするので、

手が抜けない。

 

非常に緻密で繊細な仕事があるのです。

 

おまけにどう言うわけか、

PCで要録を作ることを

認めない学校も

いまだに存在しています。

 

令和の時代に

手書きにこだわる意味が

全くわかりません。

 

他にも

まだ通知表(通信簿)が

できていないのでその作成。

 

あと延期になった資格検定や

特別実習の段取り、

他学校行事の再調整、

来年度に向けての

準備が結構立て込んでいるので、

決して休んではいられません。

 

ありがたいのは、

部活などで遅くまで残る必要が

ないことくらいでしょうか。

 

他の記事にも書きましたが、

今の学校は通常業務で

定時上がりは無理なシステムです。

 

大多数の教員が

朝は0時限目の課外、

夜は部活などで

定時勤務ができていないのが

実情でした。

 

しかし皮肉なことに

コロナ休校の影響で、

教員の定時勤務が

実現してしまいました。

 

 

これを機にと言ったら

不謹慎と言われるかもしれませんが、

教員の働き方の見直しも

進んで欲しいと思います。

 

 

なお、

今は休校の他、

部活動も自粛となっているので、

久しぶりにゆっくりと

家族と週末を過ごすことが

私もできました。

 

「部活=悪」と言うつもりは無いし、

むしろ生徒たちと卓球ができるのは

幸せですが、

守るべき家族を持つ身としては、

土日の部活動は今後、

より制限していくべきなのかな

と思っています。

 

 

 

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【高校入試】一般入試、推薦入試、共通選抜、特色選抜の違いは?

高校入試には

大きく分けて

「一般入試」と

「推薦入試」があります。

 

この2つの選抜形態の違い、

なかなか知っているようで

知らない方も多いと思います。

 

今日はこの2つの違いについて

ご紹介します。

 

 

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1.一般入試(共通選抜)

 

都道府県によっては

共通選抜という言い方もします。

 

要は通常の5教科の

学力検査を受け、

調査書(内申書)と合わせて、

総合評価される入学試験のことです。

 

学校によっては

面接も行なっています。

 

合否に関する

学力試験点と調査書点(内申点)の比率は

都道府県や学校によって異なりますが、

一般的には学力試験点の比率の方が

やや大きいようです。

 

 

 

2.推薦入試(特色選抜、特別選抜)

 

推薦入試の形態は

細かい違いはありますが、

受験生の秀でた面を点数化し、

それを合否に組み込んだ選抜試験方法です。

 

実施する都道府県及び

学校によって

出願要件や選抜方法は異なります。

 

 ただほとんどの場合は

内申点と面接点が重要になるのは

共通のようです。

 

また、

大きく分けると

学力推薦と部活動推薦に

分けることができます。

 

学力推薦では

中学時代の成績(評定)が

非常に大きな意味を持ちます。

 

また例えば、

私の勤めている学校では

「特色選抜」という呼称で、

指定の部活動で所定の結果を

残してきた生徒に対して、

学力だけでなく

中学時代頑張った部活動についても

評価をしています。

 

ただ、

学力検査は共通選抜の受験生と

一緒に受けるので、

特色選抜の受験生は

2日がかりで受験をすることになります。

 

この辺賛否両論あるかと思いますが、

要は学力だけでなく

他の観点からも中学生を

評価しようというのが

この推薦入試のねらいのひとつです。

 

ここからは私個人の意見ですが、

「特色選抜」という入試制度は

決して悪くない、

使い方によっては非常に有効な

方法だと思うのですが、

残念ながら

実施している高校の特色が

よくわからないのが

現状だと思います。

 

日本には偏差値基準での

序列でしか比較する術のない高校が

たくさんあります。

 

そうではなく、

学校自体に特色をつけて、

例えば学ぶ内容や方法が

学校ごとに違うなど

差別化をしていくべきだと考えています。

 

例えば、

茨城県立真壁高校という学校では

日本で唯一、

「石材」について学べる

コースがあるそうです。

 

だから県外からも受験生が集まるんだとか。

 

元々、

この真壁高校のある桜川市というところは、

墓石をはじめとした

石材が有名な地域のようです。

 

だから卒業後も

地元に就職したり、

その技術を生かした仕事が

できると聞きました。

 

このように

学校独自の特色を持つことができれば、

学校の特色にあった、

特技や興味関心を持った

生徒が集まってきて、

将来的にも役立つ技術を身につけたり、

地域の活性化にも貢献できます。

 

話はそれましたが、

せっかくの特色選抜を

はじめとする推薦入試制度は

整っているのに、

肝心の学校側の特色が薄い現状は、

これから変えていかなければならない

課題と言えるでしょう。

 

 

 

 

 

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【日記】令和初の卒業式

3/1は僕の務める高校の卒業式でした。

 

 

今年は新型コロナウィルスの影響で、

3/2より休校になることが決まっていたので、

卒業式ができるのか心配されましたが、

無事に3年生を送ることができて

よかったと思います。

 

僕は2年生の担任なので、

卒業式ではクラスの生徒を

指導する予定でしたが、

在校生は急遽自宅待機となったため、

3年生だけの式となりました。

 

多くの部活で

前日までに

3年生を送る会を実施していたため、

幸いにも別れの挨拶は済んでいたようです。

 

 

今年の卒業式も

非常に感動的でした。

 

僕は毎年、

どうしても涙が

頬を伝います^^;

 

 

「来年の今頃は、

あんな風にクラスの子達を送りだすんだな」

 

 

そんな想像をすると

やっぱり泣けてきます><

 

教員の中にも卒業式で

絶対に泣かない先生と

いつも泣いている先生がいますが、

僕は後者ですね。

 

特に初めて担任として

卒業生を送った時は

号泣してしまって、

それが地方のケーブル局で

放送されてしまい、

とても恥ずかしかったです^^;

 

 

入学式では

あどけなさの残る少年たちが、

3年間でたくましく成長して

巣立っていく姿、

いつ見ても目頭が熱くなってしまいます。

 

だから今回、

卒業式中止のニュースを聞くと、

胸が痛みますね。

 

やむを得ない情勢とは言え、

せめて教室で行うなどして、

みんなできちんとお別れをして欲しいな、

と思います。

 

 

 

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実は今年の3年生の授業は

ほとんど持っていなかったので、

僕自身は卒業生とは

あまり縁がなかったんです。

 

でも、

この学年が入学した時に

僕は卓球部の顧問になったので、

卓球部の生徒に限っては

とても思い入れがあります。

 

指導したと言うよりも、

選手に混ざって一緒に練習していました。

 

練習場には台が2台しか置けない、

非常に練習条件の限定された環境の中、

チームでミーティングを重ねながら、

チーム目標の団体戦県大会出場を

達成できました。

 

個人では県大会にギリギリ

行けるか行けないかという

実力の子も今までいましたが、

団体戦で勝ち上がるのは

チーム力が問われるので、

すごく驚いたし、

感動もしました。

 

本校卓球部の歴史を

塗り替えた彼らを誇りに思うし、

願わくば今後もなんらかの形で

卓球を続けて欲しいなと思っています。

 

 

僕は彼らに何かを教えたということは

ほとんどありません。

 

ただ、

共に考え、

共に戦った仲間です。

 

彼らが

これからも

元気で楽しく

人生を過ごしてくれることを

願っています。

 

そして、

たまにでいいので、

落ち着いたら

学校に遊びに来て欲しいですね。

 

僕が

この仕事をしていて

最も嬉しい瞬間の一つが、

卒業生が遊びに来てくれることです。

 

次に彼らに会える日が

とても楽しみです。

 

 

 

 

 

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【臨時休校】公立小・中・高校の学校閉鎖について【新型コロナウィルス】

新型コロナウィルス感染の防止として、

文部科学省より全国の教育委員会

臨時休校要請の通達が来ました。

 

 

 

www3.nhk.or.jp

 

 

私たち現場の教員としては、

春休みまでの授業プランや

それ以外の学級活動や学年活動の

予定が完全に狂ったので、

先月末は現場が混乱していました。

 

しかし県教委の冷静な判断・通達、

そして管理職の迅速な決断により、

私のいる学校では必要以上に混乱が

大きくなることはありませんでした。

 

残念ながら

卒業式に在校生の出席ができなくなり、

式自体も簡略化されたものの、

厳かに滞りなく卒業式は挙行されました。

 

また、

中学生の学力検査は予定通り実施することに

なったため、

受験へのダメージも最小限に止まったと思います。

 

まあ、

準備の方が完全に出遅れたため、

前日の3/3は我々教員が力を合わせて

受験環境を整備する必要に迫られることに

なりましたが。

 

個人的には

今回の措置はやむを得ないものだったと思うし、

生徒に感染者が出てから動いたのでは遅いので、

文科省をはじめとして、

この決断をした方がには心より敬意を評します。

(もっと早く決断すべきだったという

ご意見もありますが・・・)

 

生徒の保護者の方々にも、

出張の多い職種の方は少なくないし、

地方では東京のように満員電車で

通学するわけではないけれど、

それでも接触する絶対数を減らし、

感染を防止する意味のある休校であると

信じています。

 

このように大規模な休校は

東日本大震災以来なので、

現場は混乱指定いるものの、

社会インフラが特にダメージを

受けたわけでもなく、

その気になれば

自宅待機の生徒たちに

郵送やメールで課題を送ることもできるので、

震災に比べれば

まだ手の打ちようはあるのかな、と感じます。

 

 

全体的に高校は

他の校種に比べて

被害は最小限だと思います。

 

小学校などは

休校になっても

保護者は簡単には休めないでしょうから、

学童保育も視野に入れねばならないでしょうし、

簡単には行かないような気がしますね。

 

あと、

うちにも幼稚園年長の娘がいるので、

友達との最後の一月が

コロナによって潰されるのは

とても気の毒に思います。

 

 

あとの問題は

自宅待機中の生徒の生活が

把握できないので、

TDLは休園の英断をしましたが、

高校生はその気になれば

どこにでも行けてしまうので、

彼らの外出状況が気がかりです。

 

 

ともわれ、

今回の臨時休校により

学校としてもマイナスが小さくないので、

新学期からの入念な準備を

これから全力でしていく必要があるでしょう。