職員室の裏側

教員歴12年になるひらしぃです。現役高校教員が色々な記録をしていきます

みんな昔は勉強が好きだった

小学生の子供を持つと驚くことがあります。

 

それは毎日持って帰ってくる宿題の山・・・

 

 

小二の息子は健気にも一生懸命宿題を進めていきます。

しかしそんなに長く集中力は続きません。

 

幼稚園児の妹はテレビを見たり、

キャーキャー騒いで遊んでいます。

 

兄は気が散って仕方ありません。

何度も中断しながら時間をかけて

毎日宿題をこなしています。

 

この学びは、

果たして彼の成長に

どの程度寄与するのでしょうか…

 

 

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みんな幼い頃は学ぶことが好きだったはずなんです。

 

 

「そんなこと無い!」

 

 

という反論が聞こえてきそうですが、

子供は好奇心の塊なんです。

 

 

「なんで星は落ちてこないの?」

 

「どうしてゾウはお肉を食べないの?」

 

「パパはなんで太っているの?

 

「なんで?どうして?」

 

 

いろんなことに疑問を持って

理由を知りたいと思うんです。

 

そして得た知識を誰かに教えて、

得意げに「えっへん!」と言いたいんです。

 

 

 

昨日まで分からなかったこと、できなかったことが

身に付くってとても素敵なことだと思います。

 

 

  

生まれたときから学ぶことを

嫌う子供はいないんです。

 

 

学ぶことは成長することだから。

 

 

 

しかし成長するに連れてどんどん勉強が嫌いになってしまう。

 

 

本当にもったいないな、と思います。

 

 

まあ私も18歳くらいまでは

勉強が嫌いでしたけど^^;

 

 

 

ではなぜ多くの子供達は

勉強が嫌いになってしまうのでしょうか?

 

 

 

その原因は教育のシステムにあります。

 

 

自発的に知りたい、学びたいと考えると

勉強はとても楽しいものになります。

 

しかし、

誰かにやらされたり、

仕方なくやるという行動は

人間にネガティブな感情を抱かせます。

 

非常に残念なことですが、

今の教育システムは後者となっていると

言わざるをえません。

 

 

しかも結果至上主義で

間違えると注意されたり、

怒られたりすると

どんな人間だってモチベーションが下がりますよね。

 

 

断っておきますが、

これは学校の先生が悪いというより、

そういう慣習、文化が続いて来たと

言うのが正しいと思います。

 

 

私の知っている小学校や中学校の先生は

休み無く生徒のために一生懸命にがんばっています。

 

 

特に小学校の先生は

子供達が学校に来てから帰るまで

ずっと児童に寄り添って仕事をしています。

尊敬できる先生もたくさんいるのです。

 

 

高校で授業を行う際、

まずはこの嫌いな勉強という価値観を

払拭する必要があると私は思います。

 

 

特にあまり偏差値の高くない、

勉強の苦手な生徒の多い学校などは

初めから理解することを諦めてしまっている

生徒も少なくありません。

 

 

今、文科省が掲げている

「主体的で対話的で深い学び」の実現は

特にこういう勉強の得意でない生徒に

有効であると考えられます。

 

だから私はなるべく授業中、

黒板を使わないようにし、

私がしゃべる時間を減らすように努力しています。

 

とかく教員というのはおしゃべりで、

1コマの授業中の大半を自分がしゃべり、

びっしりと板書をしてしまいがちです

(特に高校の教員に非常に多いです)。

 

はっきり言って子供達の勉強嫌いを促進してしまっているように感じます。

 

そうではなく、

授業の主役はあくまで生徒で、

我々教員は授業の脇役でいいのです。

 

 

どんなに教え方の上手い先生でも

全ての生徒に理解させることはとても難しいです。

 

生徒によって教え方の相性があるので、

アプローチの仕方を変える必要があるのです。

 

そのため私は、

私がすべての生徒に理解させるのではなく、

なるべく生徒同士で理解しあう授業にするように

心がけています。

 

 

これを読んでいるあなたも経験があるかもしれませんが、

どんなに先生が一生懸命に説明しても

理解できなかった問題が、

友達に聞くとそれまでがウソのように腑に落ちることがあります。

 

先生が教えるより、

生徒が教えた方が理解できることは

往々にしてよくあることです。

 

さらに、

学力や知識の定着に最も効果的なのが、

「他人に教えること」

と言われています。

 

ですから、

勉強を教え合うということは

教える側にとっても

教わる側にとっても

非常に有効な方法なのです。

 

 

そしてさらに一工夫加えると、

普段あまり話さない生徒同士の

コミュニケーションの活性化にもつながり、

学級経営や生徒指導にも活用できるのです。

 

だから、

理解させるのが難しいと感じた時、

先生ががんばって教えるより、

生徒同士で教え合う習慣をつけさせることが

最も有効で全員が成長できる方法なので、

ぜひそういう学級をつくってみてください。

 

ちなみに

私は授業で「ティーチャーポイント(TP)」

という制度をつくり、

授業で何人の生徒に教えることができたか、

というのも数値化しています。

このTPというのも

使い方によっては生徒のモチベーションを

あげてくれるので、

個人的にはオススメです。

 

 

勉強は本当は楽しい!

 

 

せめて私たちは楽しそうに

授業を行う姿を子供達に

見せていきたいものですね!

 

 

 

 

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