職員室の裏側

教員歴12年になるひらしぃです。現役高校教員が色々な記録をしていきます

【日本を破壊する学校】日本のブラック構造を作っている元凶

昔々、

僕たちが生まれるより以前、

日本はたくさんの外国と

戦争をしていました。

 

日本はたくさん勝って、

アジアの多くの国々を

欧米からの独立へと導いて

いったと言います。

 

しかし

そんな日本も

アメリカにこっぴどくやられ、

日本の国土は

めちゃくちゃにされてしまいました。

 

しかし、

それでも先人たちは

くじけませんでした。

 

貧困にも負けず、

日本の復興のため、

昔の日本人は寝る間を惜しんで頑張って、

少しづつ日本中に

元気が戻って行きました。

 

しかし日本人は元気になってきたものの、

全然モノが足りず、

なかなか国民に行き届きません。

 

そんな中、

「みんなにモノを届けたい」

と思う人たちが、

たくさんの人を雇い、

積極的に機械化を進め、

大量生産を可能にして

日本の成長を支えました。

 

それが後の大企業です。

 

 

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「大企業はたくさんのモノを作っている」

 

「大企業に入ればお金ももらえて、

将来も安定するに違いない!」

 

多くの日本人が

そう思うようになって行きました。

 

だから

「大企業に入社したい」

という若者がどんどん増えて行きました。

 

でも大企業も、

希望した人を全て雇うことはできません。

 

だから、

採用試験に色々と条件をつけて、

より優秀な人を集めようとしました。

 

例えば学歴。

 

大企業は

「有名な大学を卒業して、

ちゃんとした成績を納めてきた人を雇おう。」

と思ったのです。

 

だんだんと受験戦争が

激化して行きました。

 

 

 

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親や教師たちは子供達に

「いい大学に行って、

いい会社に入るのが

いい人生なんだよ。」

そう教えました。

 

気がついたら

たくさんの若者が

大学に行くようになりました。

 

なぜなら

大学に行かなければ

いい人生にならないと

教えられてきたからです。

 

若者たちは

就職するために大企業に殺到し、

大企業はそれを選別する構図が

出来上がりました。

 

 

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大企業は色々なことを企画して、

世の中をどんどん良くしていきました。

 

日本ではどこでも

水道があるし、

電気が使えるし、

ガスもつきます。

 

一人一台、

自動車を持っています。 

 

これはすごいことです。

 

この暮らしがあるのは、

先人たちの努力の結晶であることは

疑いありません。

 

やがて日本には

たくさんの会社ができて、

さらに外国からも

たくさんの会社が入ってきて

会社同士の熾烈な戦いが始まりました。

 

「会社が生き残るために、

たくさん残業して頑張らないと!」

 

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日本は豊かになってきたけれど、

仕事の量は減りません。

 

新しいことをどんどんやらないと

他の会社に仕事を取られてしまうからです。

 

会社のために

みんな必死で働きました。

 

学歴社会がどんどん進行していきました。

 

でも、

会社の人間が

全員高学歴であれば

いいというわけでもありません。

 

現場では学力よりもむしろ、

「納期を守り、

上からの指示に従順で、

言われたことをしっかりとできる」

そんな人材もたくさん必要だったのです。

 

そこで企業は

部活動をやっている生徒に

目をつけました。

 

「時間を守り、

上からの指示に従順で、

言われたことを守る、

そんな高卒生が欲しい!」

 

高卒市場での

部活動経験が

神格化されていきました。

 

「就職のためには部活動が有利!」

 

 

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学歴は無くても、

部活動を頑張った若者が

現場で活躍しました。

 

彼らは任されたことは

きっちりとこなすので、

企業としては非常に

使いやすかったのでしょう。

 

また、

高校の部活動は

プロスポーツの市場からも

注目されています。

 

高校時代部活で活躍した選手を

プロのスポーツチームが

スカウトし、

たくさんお金をあげました。 

 

また、高校時代にやったスポーツを

大人になってからも続けていたり、

プロの試合を見に来てくれることも期待できるので、

スポーツ市場では

学校の部活動は活性化させるべきだと言いました。

 

色々な大人たちの思惑の中、

子供達は強制的に

部活動に入部させられたり、

スポーツや文化的体験を純粋に

楽しみたい生徒は淘汰され、

長時間、きつい練習をするのが

是とされました。

 

「勉強が嫌い」

 

「部活に行きたくない」

 

本来、

何かを学ぶというのは

楽しいことのはずなのに、

何かに一生懸命に取り組むことは

素晴らしいことなのに、

大人たちが強要し、

競争を煽ったせいで、

生徒たちの心が

学校から離れるようになっていきました。

 

“強制“されることに順応し、

幸運にも“競争”に勝ち抜いて

会社でもバリバリ仕事をこなす

人もたくさんいました。

 

そして彼らは

自分より若い人たちにも、

自分たちと同じように

“強制”に順応し、

“競争”を勝ち抜いて、

バリバリ仕事することを

求めました。

 

こうして日本の社会は

どんどんブラックに

染まっていってしまいました。

 

日本のブラック体質を

作っている原点は

学校教育です。

 

強制や強要、

そしてキツイことを、

長時間我慢することを、

学校は生徒たちに

教えてきたのです。

 

 

今、

本当に日本はブラックでいいの?

という声が大きくなっています。

 

これは教育が、

生まれ変わるチャンスでもあるのです。

 

若い先生は

損得を考えず、

正しいと思ったことを

貫いて欲しい。

 

ベテランの先生には

過去のやり方にとらわれず、

どんどん新しいやり方を

取り入れていって欲しい。

 

その先にはきっと、

再び日本が元気になり、

みんなが明るくなれる

そんな未来が待っています。

 

学校教育が変われば

日本は変わります。

 

僕たち教員は

その誇りを持って

生徒たちと向き合っていきましょう。

 

きっと、

「悪くない教員生活だった」

と言える日が来ます。

 

 

※部活動が広まったのには諸説あり、

軍事教育に関係するという説や、

1980年代にペーパーテストだけでなく、

子供達を多様な視点から評価するために

部活動が注目されたという説もあります。

 

その辺のことは僕も何が正しいのかは

はっきりと言えませんが、

ともかくブラック部活動の存在が、

日本にブラック企業をのさばらせている

元凶の一つであることは

間違いありません。

 

 

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【LHRネタ】人生時計 〜人の一生を1日に置き換えると〜【最後の授業】【卒業式にも】

3年生が自由登校になる今の時期。

 

きっと多くの先生方が、

最後の授業に彼らへのエールを

述べられたのではないかと思います。

 

今日は僕が最後の授業によく使う

お話です。

 

担任の場合、

卒業式後のLHRにも使える

お話なので参考にしてもらえると

嬉しく思います。

 

 

 

 

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人の一生を24時間に

置き換えるとどうなるでしょう。

 

一生を80歳と考えると、

40歳の時には時間で言うと

正午12:00ということになります。 

 

そして60歳の時に

18:00を迎え、

そろそろ自宅で

ゆっくりする時間と言えますね。

 

高校生の皆さんのご両親は

平均的にお昼過ぎくらいに

いると言えるでしょう。

 

では現在18歳の皆さんの

時間はと言うと、

午前6時ちょっと前くらいに

なります。

 

ちょうど朝起きる時間くらいです。

 

まさにこれから活動を始める時間です。

 

逆に言えば、

高校卒業までは

つまり睡眠時間と言うわけです。

 

ここからが本当の人生の始まりです。

 

睡眠時間といっても、

本格的に1日を動き出すための

力を蓄えていた時間と

言うこともできるでしょう。

 

そして早起きな人は

すでに活動を始めている時間でも

あります。

 

 午前6時とはそういう時間です。

 

では皆さんの

保護者の方達はどうでしょう?

 

もうお昼をすぎて、

これから午後の活動を

開始する時間帯です。

 

すでに1日は

半分終わっているのです。

 

午後の部は、

午前中にいかに頑張ったかで

その時間の使い方は大きく変わります。

 

もしも、

午前中にサボってしまったり、

ダラダラしてしまっていては、

午後から新しく始めるのは

なかなか大変です。

 

でも皆さんの1日は

これから始まります。

 

24時間という時間は

全ての人に平等に与えられています。

 

その使い方次第で、

1日が終わった時の

満足度は全然違いますね。

 

夕方になってから

本気を出そうとしても

それはとても難しいこと。

 

今からだったら

色々な1日の過ごし方が

できるはずです。

 

とても充実した1日も

過ごせるはずです。

 

だから皆さんには

人生という1日を真剣に考えて、

そして夜になった時

「いい1日だった」

と言えるような人生を

送ってほしいと思います。

 

 

※このお話の元ネタである人生時計は

元々は自分の人生を3で割ったのが

現在の時間としているようです。

 

つまり24時が72歳。

でも平均寿命が伸びてきている現在、

イメージしやすいように

私は80歳を1日として

使わせてもらっています。

 

このお話を

自分の持つ生徒さんを

イメージして

ぜひ使ってみてください。

 

 

 

 

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【リアル進路指導】あるべき学校の姿【ひらしぃの自分語り】

2020年が始まり

最初のブログ記事になります。

 

今日は私の新年の決意表明を兼ねて、

学校のあるべき姿、

私の目指す本当の教育について

述べてみたいと思います。

(8割方自分語りですが・・・^^;)

 

最後までお付き合いいただけると幸いです。

 

 

 

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僕たちは長い間、

良い大学に入って

良い会社に就職するのが良い人生

という幻想を植えつけられてきました。

 

私もそうでした。

 

だから親や周りの大人たちの期待に応えるため、

何事にも一生懸命に取り組んだし、

その結果大企業にも入社することができました。

(自慢ではありませんが、

日本一のスーパーゼネコンに勤めていました。) 

 

周りの大人たちは褒めてくれたし、

友人たちにも羨ましがられました。

 

これで幸せな人生を送れる、

私はそう思いました。

 

でも、私に待っていたのは

そんな甘いものではありませんでした。 

 

昼夜を問わず、

寝食を忘れて働く毎日。

 

私の仕事はトンネルの現場監督で、

24時間現場は止まりません。

 

目の前で行われる危険な発破作業に

高速で走り抜ける30tダンプトラック。

そしてたくさんの重機と騒音に囲まれ、

私は一日のほとんどの時間を

トンネルの中にいました。

 

熱中症で倒れ、

病院に搬送される作業員の方達を

何人もみてきました。

(現場監督として付き添うことも

しばしばありました)

 

そして夜中には官公庁に提出する

書類を作成したり、

次の日の進捗の段取りや

会社への報告書を作っていました。

 

休日なんてものは無く、

やりたいことなんて一つもできない。

 

何をやっても

周りからは怒られ、

誰も僕の言い分なんて聞いてくれない。

 

残念ながら僕は

そこでやりがいを見出せず、

精神を壊し、

仕事を辞めたい

という思いが日に日に大きくなりました。

 

それから紆余曲折ありましたが、

今はこうして高校の教員を

やらせていただいています。

 

 

現在、

高校教員として強く思うこと。

 

それは、

 

学校教育を先生だけで

完結してはいけない

 

ということです。

 

残念ながら

学校の教育現場は、

昔ながらの様々な幻想に、

まるで呪いのように取り憑かれています。

 

その一つが

最初に述べた 

良い大学に入って

良い会社に就職するのが良い人生

という考え方です。

 

私の教え子でもすでに、

せっかく入社できた大企業を

退職している人もいる一方、

中小企業ながら、

自分のやりたいことを追求したり、

結婚して幸せな家庭を築くために

日々頑張っている子達もいます。

 

進学や就職以外にも

人間国宝を目指し、

尊敬する職人さんに弟子入りしたり、

自分のやりたいことを

極めようとしている卒業生も

中にはいるのです。

 

現代は終身雇用とは

もはや迷信のようなもので、

転職や起業ありきの時代だと思います。

 

私の友人・知人にも

起業したり、

フリーランスで立派に

生活している人もたくさんいます。

 

しかしながら、

学校の教員は

圧倒的に社会経験が乏しく、

古くからの迷信に取り憑かれています。

 

と言うか、

そもそも全ての会社や

社会について深く理解すること自体、

非常に難しいことです。

 

だから、

教員だけで学校教育を完結させるのには

無理があるのです。

 

授業についても、

旧来通りの

同じ年に入学した生徒が

同じ授業を横並びで

同じように展開していること自体、

今の時代にマッチしていません。

 

もっと個別に、

より 専門的で

個性のある学習方法があるはずです。

 

時代はより

オーダーメイドな

教育へと進化していくでしょう。

 

そのためにも

私たち教員は

積極的に外に出て、

社会には様々な人間がいることを

知らねばなりません。

 

そして、

そういう人たちの力を借りて、

社会には様々な生き方があり、

どんな生き方を選択していくかを

生徒たちに考えさせていく必要があります。

 

 

ここで一つの動画をご紹介します。

 

これはドリームプレゼンテーションと言って、

自分の夢を全力でプレゼンする大会の映像です。 

 

このプレゼンターの意見が

今後の教育の主流になっていくでしょう。

 

お時間のあるときに

ご覧いただけると良いと思います。

 

 

 

ちなみにプレゼンターの平嶋先生は

僕の妻の義母の夫の弟の娘の弟のいとこに当たる方で、

僕と親交があります。

今も学校を地域に開かれた場に昇華し、

誰もが学びあえる社会を築くため、

学校の先生をしながら

地域の活動に奮闘されています。

 

 

2020年、

僕の抱負は

地域の方々を学校教育に巻き込んでいく

ということです。

 

 

少子高齢化著しい今の世の中、

学校教育の抜本的変化が

私たち教育に携わる者の

喫緊の急務であると

肝に命じなくてはいけません。

 

 

 

 

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【禁断の裏側】部活動の仕事のホントの所【部活はボランティア?】

ほとんどの生徒が

一度はその活動に参加するであろう、

部活動。

 

多分、

中高生時代には

部活動に明け暮れた、

という方も多いのでは

ないかと思います。

 

実際、

部活のために学校に来ている!

という生徒も少なくありません。

 

学校によっては

部活動を前面に打ち出し、

その華々しい結果を

PRしていることもあります。

 

そんな誰もが知っている

部活動。

 

今日は学校側から見た

部活動の現実について

ご紹介します。

 

 

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1.顧問は選べるのか?

 

教員を目指す人にとって

非常に気になる部分かと思います。

 

部活の顧問は選べるのか?

 

これはタイミング次第

としか言いようがありません。

 

自分が赴任した学校に

すでに複数名の顧問がついていた場合、

空いている部活の顧問に回されます。

 

どんな仕事でもかんばる!!

という意欲的な人ならば、

生徒と一緒に練習し

共に技術を磨き信頼関係を築くことも可能です。

 

しかし、

残念ながらそういう人ばかりでは無いので、

先生も生徒も共に不幸になるケースも

少なくありません。

 

技術指導してほしい生徒と、

違う部活の顧問をやりたい先生。

 

これはとても悲しいケースですね。

 

 

しかしこればかりは

部活動というシステム上、

絶対に起こりうる事例です。

 

もしも自分が望まない部活の顧問になったとしても、

やる気のない顧問の背中というのは

生徒に見せるべきではないので、

大変でも出来るだけ他校の顧問との交流をとり

少しでも生徒のために動くように

してもらえたらな、と思います。

 

 

ちなみに私は初任者当時から

卓球部の顧問になることを希望していましたが

ずっと希望は叶わず、

10年経ってやっと念願の

卓球部を持たせてもらうことができました。

 

それまではバドミントン部やバスケ部に

配属されましたが、

当時は私も若かったので

生徒に負けないように一緒に練習し、

それぞれ地区大会で優勝することができました。

 

ただこれを他の若い先生にも強要するのは

正しくはないと思うし、

これは部活動の制度が抱える大きな問題であり、

変えていかなくてはならないことだと思います。

 

 

2.給料について

 

これも教員を目指す人には

非常に気になるところだと思いますが、

教員は残業代というものが

そもそも存在しないため、

平日何時まで部活をやろうが

給料には全く反映されません

 

では土日についてですが、

私が教員なりたての頃は

4時間以上指導に当たると

1200円の手当がつきました。

 

転職したての時だったので

この手当には本当に驚きました^^;

 

常識的には

残業分は割増賃金のはずですから、

まさか教員の部活指導が

その辺の高校生アルバイトの

半分にも満たないとは思いませんでした。

 

あれから10余年、

少しずつ手当は改善されてきて、

今は4時間以上の指導で

3600円ほどもらっています。

 

これは地域によって

格差は大きいと思います。

 

ただ一つ言えることは

部活動指導による収入は

多くない。

 

むしろ生徒に差し入れしたり、

部活動のための用具を揃えたり、

交通費などを考えると、

割りにあった収入は

間違いなく見込めません。

 

部活はお金のためではなく、

生徒たちのためにやりましょう。

 

 

3.休みについて

 

部活の顧問をしていると休みは無い

は本当か?

 

これはもう

環境による

としか言えません。

 

例えば部活動に意欲的な学校だと、

保護者や同窓会、

部活OBやOGなどが絡んできて

顧問の意見だけで

簡単に休むことはできません。

 

プロスポーツや全国大会等のスタッフまで

ボランティアでやらされることがあります。

 

ただ、

最近では運動部の顧問は

複数人で見ることが標準のため、

ペアの先生が柔軟な人だった場合は

お互い交代で部活の指導を行ったり、

多少は休みに融通が効きます。

 

しかし、

ペアになった人が

柔軟性がなかった場合、

部活動に対して非常に意欲的な

ベテラン先生の場合もあります。

 

こういう先生と一緒に

部活動を持ったりすると

とても苦労します。

 

ベテランの部活依存教員は、

自分のやり方を若手にも

押し付ける傾向があるため、

他に仕事があろうと

土日だろうと

部活動に参加することを強要します。

 

これはパワハラ以外の何者でも無いのですが、

だから若くてやる気のある教員は

ベテラン教員に従い、

疲弊し潰れていくケースもあるのです。

 

とりあえず教員になったら、

運が悪ければ休みが無い!

と覚悟しておいた方が良いのです。

 

 

4.部活による負担はどんなものか

 

①生徒の負担

高校生は電車で通学するのが

一般的です。

 

部活が遅くまで活動していると

家に帰るのが21:00を過ぎるということも

決して珍しいことではありません。

 

さらに土日も部活をやっていると

部活以外での活動や人間関係の形成が

非常に困難になります。

 

文武両道の学校になると、

365日24H

休まず学校に登校する、

というような

まるでコンビニのフランチャイズオーナーのような

ケースもあります。

 

だから自分の時間、

学校外での活動をしたい場合や

何かに挑戦してみたい場合、

極めて高いタイムマネジメント力が

必要になってきます。

 

さらに部活動によっては

遠征も多く、

金銭的な負担も増えてきます。

 

 

②教員の負担

時間的負担は極めて大きいです。

 

特に担任などをしていると、

クラスの生徒に割くべき時間を

部活に奪われてしまうことも多いので、

この辺のやりくりは

休み時間や昼休みをうまく使って

日頃からマルチに動く必要があります。

 

さらに、

部活による負担は

対外的なものも多く、

特に高校の公式戦は

各学校の部活動の顧問が中心となって

計画・実施するため、

その準備に奔走することにもなります。

 

部活未亡人」とはよく言ったもので、

所帯持ちの先生は家庭崩壊リスクが上がり、

未婚の先生は出会いの機会がありません。

(だから先生は職場内結婚が多いです)

 

③保護者の負担

強豪校になると、

大体の場合「保護者会」なるものが

登場します。

 

保護者会では

当番で遠征の準備を手伝ったり、

選手の飲食の用意をしたり、

合宿の炊事をしたり、

送迎をしたり、

定期的にミーティングを行ったりと、

結構保護者負担が大きいです。

 

そういう学校でなくても、

大会や練習試合で

選手の送迎を保護者に

お願いすることはあるので、

部活動を円滑に進めるためには

保護者の協力は不可欠と言えます。

 

 

 

 

さて、

ここまでなるべく言葉を選びながら、

かなり部活に対して

肯定的に書いてきたつもりですが、

率直に言って僕は

部活動は廃止すべきだと思っています。

 

理由は生徒の負担、

先生の負担、

保護者の負担、

と色々とありますが、

一番の理由は

はっきり言って

子供達の成長の妨げになっている

感じているからです。

 

もちろん全ての子供がそうではありません。

 

「学校の部活動で野球と出会い、

そこでかけがえのない仲間たちと

色々な経験を得ることができた!」

そんな人ももちろんいるかと思います。

 

間違いなく人生にプラスに働いた人が

いるのは事実です。

 

ですが、

そう言った美談は部活以外でも

経験することができるし、

それ以上に部活動による

大きなデメリットは

私の目から見て眼に余るものなのです。

 

間違いなく

部活動によってチャレンジ精神を奪われたり、

やりたかった活動ができなかったり、

無気力にされてしまう子供も多数いるのです。 

 

さらに、

そこには日本の闇の構造を作る

カニズムが隠されています。

 

この話は長くなるので

また後日お話ししたいと思います。

 

 

 

 

 

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【日記】文化祭の挑戦【VR+スープたこ焼き+ビスマスアクセサリー】

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今年は文化祭がありました。

 

 

今回の文化祭で私が立てた目標は次の3つ。

 

1.クラス全体で踊る

 

2.企業とコラボした企画をする

 

3.珍しい屋台をやる

 

 

 

 

1つ目の

「クラス全体で踊る」とは、

文化祭の定番のステージ発表で、

金八先生よさこいソーラン」よろしく、

クラス全員で何か踊りたいと考えました。

 

そこで生徒をその気にさせて、

全員でダンスを考えていたのですが、

今年の文化祭のクラス発表は

 動画で行うという特活部の意向により、

 断念することとなりました。。

 

 

そして2つ目の 

「企業とコラボした企画をする」

に注力することにしました。

 

まずは生徒たちと何をするのか相談し、

その結果VRをクラス展示の出し物とすることに

決まりました。

 

当然、

私も生徒たちも

VRの知識などありませんでしたから、

企業さんの力を借りるというのは

自然な流れとなりました。

 

そしてVRコンテンツについて

取り扱っている企業を探し、

アポを取ったところ

快くご協力いただけることになりました!

 

 

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 無償でVR機材を貸してくれたり、コンテンツの作り方などを教えていただきました!

 

 そしてVR隊の生徒たちと

360°のカメラを駆使し、

映像を編集して

コンテンツの完成です!

 

この辺、

やはり生徒たちの力はすごいです。

 

教員である私なんかより

ずっとVR機器を上手く使いこなしていました^^;

 

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当日は

200名を超えるお客様に

VRコンテンツを楽しんでいただけました!

 

 

そして3つ目の目標の

「珍しい屋台をやる」。

 

この辺は生徒たちも

私と考え方は一緒で、

せっかくやるなら

他がやらないようなお店を

出したい!

 

ということで

話し合いを重ねた結果、

スープたこ焼きに

決定しました!

 

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生徒たちも頑張ってくれて、600食以上用意していましたが無事に完売しました!

 

(もともとは普通のたこ焼きを

やる予定ではあったのですが、

保健所とのやり取りで、

通常のたこ焼きはできないことになり、

スープたこ焼きになったという

経緯もありますが・・・^^;)

 

 

そしてもう一つ、

3年生の課題研究で

私の班は

ビスマス結晶」

について研究していましたが、

文化祭でアクセサリーとして売ろう!

ということになりました。

 

ビスマスとは

融点が低く、

結晶化すると美しい形状と光沢のある

金属のことで、

生徒たちが言うには

youtubeで話題なのだそうです。

 

こちらも生徒たちと

研究を重ねて美しい結晶を作り出し、

ストラップとして販売することにしました。

 

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アクセサリーの他にも大きい結晶は置物として販売しました!

 

 

これまでも何度か

文化祭の指導は経験してきましたが、

今回が一番忙しく

そして達成感のある文化祭でした!

 

どうせやるなら

先生たちも楽しむ!

積極的に生徒たちと力を合わせていく!

 

そうすればきっと

生徒たちとの関係も深まり、

今後の学校生活にも良い影響になると思います。

 

今年の文化祭は

私に取っても忘れられないものとなりました^^

 

 

 

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【休日は多い?】学校の先生は休めるのか【教員は激務?ブラック?】

今日のお題は様々な言われ方をしていて、

 

結局どうなの?

 

と、個人的に質問されることも多いです。

 

 

 

学校の先生は休めるのか?

 

 

 

夏休みとか冬休みがあるんでしょ?

 

補習や部活で土日も休めないんでしょ?

 

でも有給は取りやすいんじゃないの?

 

 

などなど、色々と言われます。

 

 

実際のところはどうなのか、

お話ししていきたいと思います。

 

 

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「学校の先生」と言っても

小・中・高・他さまざまな校種があるので、

これらを一括りには言えません。

 

ですのでここでは

高校の先生をベースにお話をしていきたいと思います。

 

 

1.就業時間

就業時間は学校によって違いはありますが、

概ね8:40〜17:10くらいが平均的では

ないでしょうか。

 

ただ、

教員は勤務時間外労働になるのが

デフォルトなので、

あまり就業時間通りになるとは

思わない方がいいと思います。

 

そもそも

大概の部活の終了時間が

18:00〜19:00頃なのが一般的なので、

今のシステム自体が

就業時間を守らせる気が無いです。

 

 

では実際の勤務体系はどんなものかというと、

多くの先生は8:00前後に出勤し、

18:30頃に退勤するのが平均的かと思います。

まあ一般的なサラリーマンとは

大差はないかと思います。

(あくまで平均であって、

民間でもそうであるように

もっと長い時間勤務している教員は

ザラにいます。)

 

ちなみに私は大体8:00頃に出勤、

19:30頃に退勤するのが平均的です。

 

もちろん、

忙しいときにはかなり遅い時間になる時もあれば、

定時で帰れる時もあります。

 

生徒という生身の人間相手の仕事なので、

突然忙しくなることもありますし、

なかなか予定は立てづらいのが現実です。

 

ちなみに、

ご存じでない人もいるかと思いますが、

教員は法律で残業代が出ない

珍しい職業です。

 

何時間働いても残業代は一切出ません。

 

これは給特法という法律によって、

教員は一般職と違い、

勤務体系に特殊性があるからだと

言われています。

 

そのかわり、

「教職調整額」と呼ばれる

謎の手当(?)がもらえます

 

この教職調整額と言うのが、

全ての教員に一律で

基本給料の約4%(都道府県によって変わる)の

お金がもらえます。

 

だから、

例えば基本給が20万円だとすると

8000円くらいもらうことができるのです。

(しかも残業していようがいまいが変わらない)

 

確か、

私が民間企業にいた時は

残業代は割増賃金(25%増)だったような・・・

 

まあ、

お給料については別の機会ということで、

今回は置いておくことにします・・・

 

 

 

 

2.休業日

教員の休日についてですが、

これも個人差が大きいです。

 

簡単に言うと、

部活や課外を担当していると

休日だろうが出勤しているし、

何も担当していないと

休日はカレンダー通りになります。

 

しかし、

教員の世界も今は人手不足で、

何も担当していない教員は

少数派であると言えるでしょう。

 

部活に力を入れている学校だと、

土日も練習や遠征があるので、

ほぼ休みなく働いています。

 

しかも部活は必ずしも

教員の希望は通らないので、

興味のない競技の顧問になったら

かなり大変です。

 

強豪校になると

保護者会や同窓会、

OBやOGが

指導に来たりしていて、

顧問の判断だけで

休みにはできない

複雑な事情があります。

 

この部活動の問題は

今、世の中でも槍玉にあげられるように

なってきました。

 

この先

部活動がどのように変わっていくのか、

非常に興味深いです。

 

また、

土日は部活だけでなく

課外授業をやっている学校もあります。

 

特に進学校などは

一人でも多くの生徒を

名門大学に入れるため、

休みなく生徒を登校させ、

指導を行なっています。

 

綺麗事かもしれませんが、

教員というのはやはり

情熱がなければできない仕事だと

つくづく思っています。

 

 

 

3.有給取得

有給休暇の取得についてですが、

個人的には比較的取りやすいと

感じています。

 

もちろん私たちの仕事のメインは

授業ですので、

毎日授業をしていては

休めないのではないかと

思われるかと思いますが、

代役を立てることができれば、

休むことは可能です。

 

私たちにも

家族や子供がいるので、

休まなくてはならないときも出てきます。

 

これは仕方のないことで

お互い様と言えます。

 

 

この辺は

教員の世界は

比較的寛容だと

私は感じています。

 

これをダメという学校は

はっきり言ってやばいと思います。

 

きっと民間企業の方が、

よほどのことがないと

休みは取りづらいのではないでしょうか。

 

私は現場監督をしていた時は

有給を取った記憶がありません。

 

先輩や同僚もほとんど取って

いなかったと思います。

 

今はお互い様ので気持ちで、

休みを互いに取るようにしています。

 

 

 

 

ということで、

教員の世界は基本的には

サービス残業・休日出勤が

当然のように行われていますが、

有給は比較的取りやすい

という私の印象です。

 

 

なお参考記事として、

教員の仕事をまとめたものが

ありますので、

よろしければ併せてご覧下さい。

 

avantech.hatenadiary.com

 

avantech.hatenadiary.com

 

 

ただ、

教員の働き方も

これから変わっていくでしょうし、

変わらなければならないと思います。

 

余暇で学ぶことも大切だし、

学校しか知らない教員ばかりでも

子供達のためにならないからです。

 

 

 

 

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【就活終了】進路が決まった後の学校生活 【消化試合?】

11月ともなると、

3年生の工業高校生の大部分は

就職も決まり、

残りの学校生活を

とりあえず留年しない程度に勉強して、

羽を伸ばす期間となりがちです。

 

まあある程度勉強に気負わずにいられるのは

決してデメリットばかりでなく、

新しいことに挑戦するいい機会なので、

消化試合のようになってしまうのも

仕方ないのかな、と思います。

 

しかし、

就職活動が終わった今だからこそ、

油断してはいけない重大な理由があるのです。

 

 

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就職先が決まると、

一気に肩の荷が降りて、

勉強にやる気が出なくなってしまう生徒がいます。

(これは高校生だけでなく、大学生でも同じかと思いますが)

 

勉強以外に熱中できるものがあったり、

何か新しいことに挑戦したり、

有意義な時間を使っているのなら

それはそれでありだと思いますが、

忘れてはいけない重要なことがあります。

 

それは、

最終学歴の調査書(内申書)は

一生使う可能性がある、

と言うことです。

 

例えば、

終身雇用が形骸化してきている現在、

転職活動をしたり、

あるいは大学などに入り直したりする

大人が少なくありません。

 

その時、必ず必要になるのが、

最終学歴の調査書なのです。

 

私も転職組なので、

教員になるときはわざわざ県外の大学から

成績表を取り寄せました。

 

そう、

調査書は一生物なのです。

 

 

だから、

せっかく今まで素晴らしい成績をとっていたのに、

突然成績を落としてしまっては

自分の調査書の価値をわざわざ暴落させているようなもの。

 

いや、成績が多少落ちるくらいなら

まだカバーできるかもしれませんが、

欠席が一気に増える生徒などは、

あからさまに調査書を見ると、

そのだらけた生活が手に取るように

わかってしまうのです。

 

だから、

就活が終わった生徒学生の皆さんには、

なるべく成績を落とさず、

そして欠課時数を増やさないように

注意してほしいと私は思います。

 

 

あともう一つ、

就活が終わった生徒学生の皆さんに伝えておきたいのが、

 

1人でいいから、

「卒業後も連絡の取れる先生を作っておくこと」

です。

 

これはどう言うことかと言うと、

就職後、

転職や進学に切り替える場合、

稀に「推薦書」の提出を求められることがあります。

 

この「推薦書」、

たまに「恩師から推薦書を書いてもらうこと」

と言う縛りがある場合があるのです。

 

私も教え子に一度、友人に一度、

この推薦書を書いてあげたことがあります。

 

逆にこの推薦書を頼む相手がおらず、

涙を飲んだ友人も知っています。

 

だから、

卒業後もつながりを持てるくらい

信頼できる先生が1人でもいると、

いざという時に利用できます。

 

私も教え子に利用されたことがありますし、

卒業しても教え子の力になってあげたいもの。

 

進路が決まったからと言って羽目を外しすぎず、

将来の自分のために時間を使って欲しいな、と

先生は思っているのです。

 

 

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